一人暮らしをしたいのに、親に反対されたら?!

29歳。独身。実家暮らし。
本当は親元を離れて自立して、結婚もしたい。でも、

親は一人暮らしに猛反対します!
どうすればいい??

むずかしいところですね。親に反対されるって、それだけでもしんどいですよね。

娘は一人暮らしをしたい、でも親が娘の一人暮らしに反対してくる、こういうパターンの話を時々聞きます。

でも、これからの時代に一人暮らしって、とても重要です!

おそらく、親御さんは伝統を重んじる、「昔の価値観」をもつ方なのではと思われます。

また、親に反対された時に、頭の中でもそれを論破できず、モヤモヤしているかもしれません。

でも、親に反対されるという理由で一人暮らしをしていないと、あとあと後悔するはず!ここは頑張りどころです。

そこで、今回は「親の反対を突っぱねたほうがいい」ということと、「反論するとしたらこう」ということをお伝えします。

おことわり

ここで、「実家に暮らす」ことが、その後の人生で支障を来たしやすい、なるべく実家を出た方がいい、ということを前提で話しています。

ただし、親御さんがご高齢・ご病気で介護・介助・見守りが必要、また自身の持病・障害などで止むを得ないというケースは除きます。

最初に: 親の意見は無視してOK!

すみません。最初にズバッと言います。

親の反対は無視していいんです。

あなたはあなたの人生を生きましょう。

え、いきなり、それ???

その理由は2つあります。

無視していい理由① 決定するのは自分

「親が反対」これを理由に一人暮らしをしない、この状態は、

自分の人生の決定を、自分でなくて、親がしてしまっている、という状態です。

自分の人生の決定権は誰にあるのでしょう。親でしょうか。自分でしょうか。

そりゃ…自分ですよ!
でも、親も大事にしたい。
それに、これ以上私を責めないで〜!

ごめんなさい。
確かに親を大事にしたいですよね。

「親を大事にしたい」、その心はわかります。

ただ、親を大事にするということは、「親の言いなりになること」でしょうか?

せっかく自分が「一人暮らしをする!」と決断したのに、親を理由に諦めることが、親孝行なんでしょうか?

無視していい理由② 親も子供から離れる必要がある

※特にこれ、親御さんが、ご高齢、介護や見守りが必要、もしくは持病がある、などの止むを得ないケースは除きます!

自立しようとする子供を親が止めている場合は、

厳しい言い方をすると親が子供に依存している状態だと言えます。

子供を巣立たせることも、親の勤めなんです。

ただ、親を議論で変えることはできないでしょう。

できるのは1つ。子供が反対を押し切ってでも実家を出ることです。

知っておきたい、時代背景

一人暮らしをする・しない事情は、実は時代によって慌ただしく変わってきました。

かいつまんで話すと、戦後からは3つの時代に分けられます。

  1. 明治〜戦後 70年代まで? 実家から嫁ぐ→「良妻賢母」の時代
  2. 高度経済成長期 若者は地方から状況し、一人暮らしをしてから結婚
  3. 平成〜 「パラサイトシングル」実家暮らしが増える

①明治〜戦後 実家から直で嫁ぐ「良妻賢母」時代

いわゆる、「古き良き昭和の良妻賢母」は、この時代です。

女性たちは、親に決められた相手と結婚する「取り決め婚」、またお見合い婚が主流でした。

また、高校や短大を卒業したら、一人暮らしはせずにすぐに嫁ぐことが一般的でした。

また、自分を家庭というものに捧げる、完璧な専業主婦でもありました。

でも、意外と男性に虐げられているようではなく、むしろ家庭内の主導権は圧倒的に母親にあったらしい!

参考:「変わりゆく日本の母親」 スーザン・ヴォーゲル著

ただし!

ここで疑わなきゃいけない点があります。

当時の母親って、みんな「良妻賢母」だったの?

先ほど挙げた本は、「日本大好き」のアメリカ人学者さんが書かれたので、プラスな面が取り上げられてました。

だけど。実際にはそうでない親、沢山いたはず。

後でまた話しますが…少年犯罪も、親の子殺しも、実は昭和の方がずっと多かったんです。

え? 「最近の親は子供を殺すとか、言うよね?」

いやいや昔の方が多かったの!
よくある話だから報道されてなかった説すらあって…

実家から直で嫁ぐのが当たり前だった時代の女性、それがみんな良妻賢母になってたとは限らないですね!

②高度経済成長期 70年代〜 「若者は上京するもの」

四畳半フォークもこの時代

70年代あたりから、経済が成長し、人口が都心に集まるようになります。

就職も大学も都市部に出てくることが普通になり、そこから、

「若者は一人暮らしをして、親から離れて一人前になるものだ」という価値観が主流になります。

また、この頃家事に余裕が出てきて、学歴競争が激しくなると、

「教育ママ」が「昭和型良妻賢母」にとって変わられるようになります。

ただし! 私見ですが、最初から都市部にいた人と、女性(特に旧家など)はこの価値観を通過していない人も、かなりいるはずです。 >>詳しくはこの記事

価値観が切り替わらなかった人たちが、結婚で苦戦している面も、あります。

③現在 実家暮らしが増加

そして今。実家暮らしの若者は増えつつあります。主な理由は不景気。

ただ、「親に反対されて一人暮らしができなくて」悩んでいる人は、ちょっとわけが違うはず。

親が2世代前の「実家から嫁ぐべき」という価値観を持っていて、相容れないことが問題です。

2世代前の価値観だからって、「ダメだ!」とは言いません。
こういう価値観で本人が幸せに生きているなら、いいと思うんです。
でも、現在を生きる上で明らかに支障があるなら、変えなきゃいけないですよね。

一人暮らしへの反対意見に

ここまで、「親は無視していい」という話をしてきました。

確かに。ただ、親に言われていることが、自分の中でも反論ができなくて、踏ん切りがつかないんです。

そこで、私は親から出るであろう反対意見と、それに対する反論を考えてみました。

直接親御さんに言う必要まではないです。人の価値観は変えられません。

ただ、少しでも踏ん切りをつけるきっかけになればと思って書きました。

直接いうのではなく、ぜひ脳内再生してみてください。

反対意見① あなたが心配で心配で心配で心配で

一人暮らしなんてできるか心配よ。ご飯作れるの? 掃除できるの?

防犯の面でも安心できないし、何より、一人が寂しくてメンタルやられちゃうでしょ。

私はこんなに心配してあげているのよ? 裏切らないでちょうだい。

反論: 心配は、親のエゴ。

一人暮らしって、確かにたくさんリスクはありますよね。

ただ、リスクをとる経験だったら、むしろ子供にはさせるべきではないでしょうか。

実は私も、一人暮らしの時に仕事で大変な修羅場に会って、メンタルやられた経験があります。

確かに、メンタルの維持も大変になるから、「あの時、実家にいたらメンタルやられなかった」と言うことも、論理上は可能です。

でも、私はこの点を後悔はしていません。

大人になったら、「修羅場の時に家族が同居して支えてくれること」は当然じゃないです。

むしろ、「助けが欲しい時は自分から呼びに行く行動力がないとダメ」です。

あと。「心配してあげているから裏切らないで」これは、親のエゴです。

「心配する=愛情」と言う、自分の価値観を子供に押し付けているにすぎません。

親なら、「あなたがこの先不幸になるかもしれない不幸になるかもしれない…」と勝手に悪い方に予測して相手に押し付けるんじゃなくて、相手を信じてあげましょうよ。

反対意見②「家事は、嫁に行ってからでもできる」

料理や、生活能力を一人暮らしで身に付けたいって?

そんなことは、嫁に行ってからでもできるわよ!

昔は(ふた昔前)、包丁も持てずに嫁に行って、不味いご飯を夫は苦笑しながら食べてくれて、そうして家事を覚えたもんよ。

だいたい、実家にいて家事を教わった方がいいじゃないのよ。

論破すると:生活力がないと選ばれない

昔はそうだったかもしれません。今は違います。

20歳そこそこで嫁ぐ時代は、「家事もできてなくてもいい」だったでしょう。

今は、というより50年前から、結婚するまではある程度の自活経験は大前提になっています。

自由恋愛であろうと、婚活であろうと、「実家にいる人」は圧倒的に不利です。

実家にこだわっていると、選ばれません。

一生独身の人生も悪くはないです。ただ、結婚を少しでも考えている時、その可能性を狭めてしまうのは、どうなんでしょう。

反対意見③ 実家にいて貯金をした方がいい

一人暮らしって、金がかかるぞ。

その金は、実家に暮らして貯金していた方がいいだろ。

子育てって、金がかかるぞ。

反論:金があっても、経済感覚は実家では育ちにくい

確かに、費用自体はかからないでしょう。

ただ、生活に使うお金を払っていなかったら、生きるのにこんなにお金がかかるんだ、と言うことを実感しにくくなってしまいます。

今日欲しかったものがあるけど、電気代を払わなきゃいけないから諦めた、こうやって、経済感覚は身につきます。

私の場合。何の自慢にもなりませんが、貯金がほとんどない状態で婚約しました。(その後半年は死ぬ気で働いて取り返した)

ほんと何の自慢にもならないな!! 新規事業と一人暮らししてたの。

婚約後、婚約者(夫)に「ごめんなさい、私ほとんど貯金ないんです」と、婚約破棄覚悟で打ち明けたところ、

全然大丈夫だよ、僕は自立せず貯金だけしている子よりも、貯金はできなくても自立への投資をしている子の方に魅力を感じるよ。

男性って、案外こんなものなんです。それくらい自立への投資って大事なんです。

反対意見④ 一人暮らしをすると結婚できなくなる

一人暮らしなんかしたら、結婚ができなくなるわよ。

近所のAさんをみてご覧なさいよ。一人暮らしで、バンバン稼いで、家庭もなく、自由気ままに過ごしていて、結婚する気配がないのよ。

それに、一人暮らししてた女性は「疵もの」かと思われるじゃない。

結婚できなくなるから、一人暮らしは反対よ。

反論: 実家にいた方が結婚できなくなる

全く逆です。実家にいたら結婚ができないのです。

スウェーデンでは、1930年代に少子化対策として、若者が一人暮らしをできるように、

政府が補助金バンバンあげたら、少子化が減ったというデータすらあります。

若者が実家にいる=結婚しない=少子化 これは世界共通なんです。

>>>詳しくはこの記事を「コラム 世界の一人暮らし事情」

「昭和の良妻賢母」は、女はとにかく「家庭という世界の中にいなさい」という価値観でした。

そのため、家庭を持たない一人暮らしなど、ありえない!と感じるでしょう。

そもそも「独身=不幸」ではない

あと、一人暮らしがラクすぎて結婚しない近所のAさんですが、

その人はそもそも結婚に向かないのかもしれません。多分、独身の方が幸せに生きられます。

独身というだけで不幸と決めつけるのは違います。

独身には確かに、リスクはある。金銭的に、精神的に、独身だと辛くなる人は多いです。

でも、金銭的にも精神的にも1人が大丈夫!という人だって、世の中にはいます。

独身=全員が不幸になるわけではありません。

バリバリ稼いで、一人暮らししても平気!それはそれで幸せな人生だと思います!

一人暮らしはお金がとにかくかかるし、孤独だし、それが平気だという人はむしろ少数。

「一人暮らしがラクすぎて結婚しない人」の何倍も

「実家暮らしがラクすぎて結婚しない人」の方が多くて社会問題なんです!

反対意見⑤ 昔の良妻賢母は、一人暮らしなどしなかった

美智子上皇后さまは、実家から直で皇室に嫁がれたぞ。

昔の母親は、一人暮らしを経験せずに嫁いだ。

良妻賢母たちは、一人暮らしなどしなかったんだぞ!!

一人暮らし経験者の多い今の親より、

実家から嫁いだ昔の親の方が、ずっと素晴らしい母親だろう? そうだろう??

反論:実家に居続ければ、「良妻賢母」になれるのか?

一人暮らしをせずに、直接実家から嫁に生き、良妻賢母として人生を全うした人たち。

先ほども述べた、「明治〜戦後の良妻賢母」のことでしょう。

そんな人種がいた事は、事実でしょう。否定はしません。でも半世紀前のものです。

70年代には、「今の母は専業主婦=教育ママになりがち、心を育てずに勉強ばかりさせている」と言われて、

「素晴らしき良妻賢母」の時代は50年前から衰退を始めていました。

そもそも、この人たちは、実家から直で嫁いだ「から」良妻賢母なんでしょうか?

一人暮らししたら良妻賢母では無くなるんでしょうか?

そもそも、なんで「昔の親の方が優れてた」になるの?

もっとそもそもの話。

なんでそんなに今の親がダメなんですか??

本当に昔の親>>>>今の親ですか?

今の親はダメだ、なんて示すデータありますか?

私の調べた限りでは、そんな根拠はありませんでした。
昔の親と今の親はそんな単純に比較できない!

先ほども話しましたが、

少年犯罪と親の子殺しは(もちろん人口当たりの)、実は減っているんです!

※マスコミは、不安を煽るために「少年犯罪が増えてる」「今の親は劣化した」とかセンセーショナルなことを言うんです。

もちろん、児童虐待の報告数が増加しているという悲しすぎるデータはありますが、

正直、「虐待として認知されるケース」が増えただけなのでは?とも思っちゃいます。

最近話題の「ポテサラ爺さん」とか「冷凍餃子を手抜きだよと言って子供の前でダシにする父親」とかも、根底はこういう「昔の親>>>今の親」論だと思うんです。今の母親大迷惑!!

私は教育者上がりなので、「現代の親」をたくさんみています。みなさん奮闘されています。
「昔の良妻賢母像」と食い違うから、「今の親はダメだ」なんていうことは、断じて私にはできません!

というか、適当な「昔=良妻賢母」イメージで「今の親は劣ってる」なんて決めつけられるの、プレママの私としては本当に腹が立つ!!!

閑話休題。ごめんなさい話がだいぶそれました。

昔の親>>>今の親、だから、お前は昔の親スタイルの人生を送れ、

これは的外れなんです。

ただ、親の価値観は変わらないでしょう。娘である自分も、その価値観で幸せになるなら、それもいいことでしょう。

否定はしません。

ただ、現実問題、「昔の母」にはなれない今の女性には、この価値観は息苦しいはず。

仮に「今の親はダメだ」という価値観を引きずったまま「今の母親」になったら、

今の子育て環境はおかしい! 今のママさんおかしい! 私は今のママさんとは友達になれないし、今の社会の子育てやりづらい!

相当、無理が出てしまいますね。

それに縛られて幸せになる確率が低くなってしまうなら、

その価値観、手放してみませんか?

スマホをフルに使って、家事育児外注サービスをバリバリ使いこなして、おしゃれして、仕事して、時にはブログもして、イキイキしてる現代ママさん、私は大好きですよ!!

※私は仕事柄、ほぼ毎日現代ママさんに会って接しています。

最後に 自分の人生 自分で歩もう!!

「一人暮らしをしたい」その素晴らしい決意を、親が反対してしまう時はしんどいものです。

ただ、反対する理由は、単純に親の価値観が「今に適応できる価値観でないから」です。

親が反対しようと、一人暮らしは決行できます。突っぱねて、出てしまえばいいのです。

極端な話。
職場の先輩、若い時にデキ婚をして、その時は両方の両親に大反対されたけど、孫の顔を見たら反対してたことなど忘れて仲良くなったそうです!

要は、その時は反対しても、事後報告で子供が幸せに生きている姿を見れば、大抵、親は納得するものです。

自分の人生は、親の人生ではありません。

自分の人生を生きましょう!

大変だけど、頑張ってください! 
最後まで読んでくれてありがとうございました!

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