女の生き方 ①良浜 和歌山の偉大な母親パンダ

アイキャッチ画像は「毎日パンダ」様の使用基準に準拠して使用しました。

最近よく、「和歌山でまたパンダが産まれた」というニュースを聞くけど、なに、17頭目?!
そのママさん、パンダたくさん産んだんだって?

なんかよくわからないけど、たくさん産んでるママパンダさん、相当すごい人(パンダ)だよね! 
良浜(なんて読むの?)、きになる!

良浜(らうひん)だよ! 
その通り偉大なママパンダ!

「女性の人生」がちょっとした研究テーマの私ですが、

思い立って、「人間として生き方がかっこいい女性」についての特集シリーズを書いていくことにしました。

第一弾は。

アドベンチャーワールド 公式サイトさんより
画像を使用させていただきました。

人間ちゃうやん!
パンダやん!

和歌山県の超大型動物園、アドベンチャーワールドの、お母さんパンダ

良浜(らうひん)です!

パンダといえば、上野動物園のシャンシャン と、
今度神戸から帰国しちゃうらしいタンタンは知ってるけど、
らうひんさんって、聞いたことあるようなないような…

知名度は上野ほどじゃないよね!
でも、波乱万丈で面白いよ! それでは行きましょう!

注意

オタク度高めです!

良浜の生い立ち

良浜の生い立ちは少し特殊。

良浜の両親が日本に来たときから、遡ります。

良浜の母、梅梅が日本に来るまで

「毎日パンダ」さまより

1978年にオープンした「アドベンチャーワールド」は、チーターの繁殖に成功し、(難しいらしい!)その縁で、パンダを受け入れることにしました。

1988に最初に来たのは、辰辰(シンシン)さんと慶慶(ケイケイ)さん。

(この二匹はあくまで短期滞在で、岡山で瀬戸大橋開通の記念にきたら、ついでに函館と和歌山に行くことにもなったらしい。客寄せパンダとして大忙しだったようです。出典

その後、本格的に繁殖の研究をするために来日したのが、

まだ2歳と若い永明(えいめい)くん、その許嫁である蓉浜(ようひん)ちゃん。

ちなみに、永明は北京動物園産まれで、かつて上野動物園にいたリンリンさんの甥っ子に当たります!

ちなみにパンダの1歳=人間で言う3歳!
それぞれ3をかけるので、まだ二匹とも6歳の子供だったんですね!

二匹はとても仲良し。でも、元気娘の蓉浜ちゃんは、4歳で突然亡くなってしまいます!

失意の中、3年ほどの独身生活をへて、立派な青年になった永明さんに、再びお嫁さん候補が来ることになりました。

中国でも双子を産んで子育て上手だった、のちに日本で伝説になる、

梅梅(メイメイ)さんです。

永明さんは、梅梅さんに初めて会ったとき、でんぐり返しして大喜びしました!

偶然? 
和歌山の名産品も梅

良浜誕生

しかし、やってきたお嫁さん候補は一人だけではありませんでした。

梅梅さんは日本にくる直前、ハーランさんと人工授精をしていて、お腹の中にはハーランさんとの子供がいたのです!

梅梅がきて早速、

2000年9月6日、女の赤ちゃんが誕生しました!

和歌山県の知事は、近くの有名ビーチ「白良浜(しららはま)」にちなんで(と、蓉浜ちゃんの名残もあって?)

良浜(ラウヒン)

という、少し変わった読み方の名前をつけました。

これ以降、アドベンチャーワールドで生まれたパンダさんはみんな「浜」がつくことになってるよ!

良浜の子供時代

生まれても全国報道されなかった

日本でパンダが生まれるのは、1988年に上野動物園でユウユウくんが生まれて以来12年ぶりのこと!

しかし。なぜか上野動物園と違い、生まれても全国的に大きく報道されることはありませんでした。

この頃から、東京と地方の扱いの差が露骨ですよね。

とはいえパンダの赤ちゃんは超絶可愛いし、地元の人には大人気!

おまけに、父ハーランさんの平べったい丸顔(パンダ界で美人)を受け継ぎ、美少女!

「ラウちゃん」と呼ばれて、親しまれていました。

良浜の数奇な運命

そんな美少女・良浜ちゃんは、数奇な運命の持ち主でもありました。

父はハーランさんなので、母の再婚相手、義理の父の永明さんとは血が繋がっていません!

なので、「将来的に、永明のお嫁さんにもなれたらラッキーだよね!!」

え〜!? 生まれた時すでに義理の父が許嫁だったの?!

そんな良浜ちゃんですが、生まれて4ヶ月で母・梅梅から離されます。

これは、早く乳離れさせて発情させ、次の子供を作らせるため。

残酷なようですが、当時の中国では当たり前に行われていました。

そのせいなのか、もしくは生まれ持った性格なのか。

良浜ちゃんは非常におてんばで暴れん坊! 

飼育員さんも「この子ちゃんと母親になれるのかしらねえ」と心配していたそうです。

母・梅梅が大活躍

寂しそうな良浜を尻目に、梅梅さんは母パンダとして大活躍!

なんと、無事に永明さんとお見合い成立し、雄浜(ゆうひん)という男の子を産んだのです!

そのすぐ後には、梅梅お母さんは双子の男の子、隆浜(りゅうひん)秋浜(しゅうひん)を出産。

普通パンダは双子が生まれても、強そうな一匹しか育てないのですが、

(飼育下で双子が元気に育つのは、飼育員ががっつりサポートするから)

梅梅さんはなんと、産まれたての頃から、飼育員の手を借りず、自分だけで2頭同時に授乳し、子育てしていたのです!

これは中国でもまずあり得ないこと、このことから梅梅は「奇跡の母」「和歌山の母」と言われるようになります。

さらに、そのあとは幸浜(こうひん)を出産。この頃から、名前はファンによる公募で決めるようになったようです。

その後、今度は愛浜(あいひん)明浜(めいひん)の双子を産み、

合計7匹をアドベンチャーワールドで立派に育て上げました!

母の梅梅もすごいけど、父の永明もハンパないね!!
ジェントルマンで、メスと接するのが異常にうまいらしい!
イケメン! そして驚異のスタミナ!

レジェンド永明さん。「かわいい」と言うより、貫禄風格がありますね。(画像は「毎日パンダ」さまより

次々と帰国する良浜の弟と妹

さて。アドベンチャーワールドにパンダがいるのは、繁殖の研究のため。

なので、「ブリーディングローン制度」といい、産まれたら中国に返すという約束がされていました。

当然、雄浜をはじめとする兄弟は次々に帰国します。

そんな中、兄弟よりも先に産まれていたのに、

あれ…? 私、まだまだ中国に返されないの???

アイコン画像も毎日パンダさまよりお借りしています。

君にはね、あの子達とは違った使命があるんだよ

使命…???!!

う、それはね、君は年頃になったから、そろそろ、うん、あの…

なによー! 教えなさいよー!

良浜がバトンタッチ

良浜、大人の仲間入り

2008年、アドベンチャーワールドからのニュースにパンダファンがざわつきました。

「良浜 大人の仲間入り 永明と自然交配」

そう、永明といえば今まで次々と産まれた兄弟の父親。

でも、良浜ちゃんの父親は別なので、二匹には血縁はありません!

あの、跳ねっ返りの良浜ちゃんですが、「義理の父の許嫁になる」という運命をちゃんと受け入れたということですね!

で、でも、人間としてはビックリ!!
泥沼ドラマ??!! 

良浜の気持ちは??

お年頃になった連れ子と、継父の結婚。

人間だったら、アウトですよね。(法律的にはどうなんだろう)

色々妄想がふくらむところです。

(————–ここは妄想————-)

永明「君、綺麗になったな。僕と、一緒に…」

え、お父さん、いや、うん、なんかドキドキするわ…
でも私たちの関係、お母さんには内緒よ?

梅梅「ちょっと、あなた最近うちの娘に手出してないでしょうね?!」

永明「いや、そんなこと、ないよ、君も、今までもずっと綺麗だよ??」

※愛浜・明浜の後に、梅梅さんとも自然交配をしたそうです。その子は残念ながら産まれなかったですが

(———–妄想はここまで———)

だから、永明さんって、安住紳一郎さん(パンダオタク)には「プレイボーイ・ナガアキさん」と言われるし、

「パンダ界の光源氏」という異名もあるんです。

でも結局のところ、良浜がどんな感情で永明さんとの子供を身ごもったか、わからないんですよね。

私は、パンダだしこういう事情はあまり考えず、

良浜は「継父の嫁になる」という数奇な運命を受け入れ、淡々とパンダの繁殖に貢献したんだと思っています。

パンダ絶滅しそうだったんでしょ? 
つべこべ言ってられないわよ! 産まないと!

良浜、 母になる

2008年9月13日。良浜は初めての子供、しかも双子を出産します。

初めて産まれる子供に戸惑い、一匹目は「なんとか本能で抱いてみた」ものの、二匹目が産まれたことには気づかなかったよう!

抱きかかえても、上手にお乳をあげることもできず、「ママはテンパリスト」状態だったようです。

さて、その傍であの偉大な母パンダ梅梅、「あの旦那なに連れ子に手出してんのよ〜」と永明さんに殴り込みにいく…訳でなく。

腸閉塞の病にかかってしまいます。そして。

母梅梅の死、新米ママ良浜の奮闘

双子の赤ちゃんが産まれた1ヶ月後の2008年10月15日。

孫の誕生を見守るかのように、梅梅さんは亡くなりました。享年14歳(人間42歳)、早すぎる死でした。

一方で良浜の赤ちゃんはすくすく育ち、

メスの赤ちゃんには梅梅さんにちなんで「梅浜(めいひん)」、

男の赤ちゃんには永明さんにちなんで「永浜(えいひん)」という名前がつけられました。

新米ママ良浜は、スタッフに助けられながらも、不器用ながらも、懸命に子育てをしたようです。

母・梅梅が神がかった子育て上手だから、比べられちゃうけど、ちゃんと愛情持って育ててるんだよね!

ちなみに、この梅浜ちゃんは中国に帰国後ママに。

娘(良浜の孫)の梅蘭(めいらん)ちゃんはぽっちゃりしてて、クリクリお目目、

中国で追っかけがいるほどの大人気アイドルです!

「梅」は梅梅さんから、「蘭」はハーランさんからとったようです。

このアイドルちゃんのこともあって、
白浜の家族は中国でも「浜家(Bang Family)」として有名だし大人気!

次々と子供を産む良浜

母となった良浜は梅梅さんの死後、梅梅さんからバトンタッチしたかのごとく、またもや次々と子供を産みます。

そして、初めは不器用だった子育ても少しずつ上手になっていきます。

 アドベンでは、良浜さんの周りにはいかにも育児真っ只中のママ達が集まっているらしい!(辛酸なめ子さん談)
 なんか、ママとして共感できるものがあるんだろうな〜

2回目の出産も双子で、海浜(かいひん・男の子)と陽浜(ようひん・女の子)

海浜はシャイな甘えん坊、陽浜はやんちゃな女の子。女が強い家系みたいですね。

和歌山県知事に表彰された後も… 

2011年、4児の母となっていた良浜は、母梅梅と父永明と一緒に、

和歌山県の仁坂知事により「和歌山県勲功爵(くんこうしゃく=わかやまでナイト)」という賞をもらいます!

仁坂さんって名付け親! 嬉しかったんでしょうね!

その後また3回目の出産。

優浜(ゆうひん・女の子)は、賢くて人懐っこい女の子。

だんだん名前の読み方が前の兄弟と被ってきてるね

餌やりツアー(パンダラブツアー)では観客にハイタッチもしてくれたみたい!

4回目の出産では女の子の双子!桜浜(おうひん)桃浜(とうひん)の二匹が戯れる姿、生でみたけど可愛かった〜〜

このとき、母の梅梅さんがアドベンで産んだ子供の数7匹に追いつきます。

「毎日パンダ」さま
おっとり桜浜ちゃんは
ペロペロが癖。
「毎日パンダ」さま
サバサバ桃浜ちゃんは
梅梅さん似

8匹目の結浜(ゆいひん)を産んだ頃には、スタッフもびっくりするほど母性の強いパンダになっていたそう!

「毎日パンダ」さま
とんがりちゃん

結浜がまだ小さい赤ちゃんのころ、体を舐めすぎて炎症ができて、感染しないようにスタッフが結浜を隔離したところ、

結浜は私の子供よ、返しなさい〜〜!!

と言わんばかりに暴れていたと言います。

この姿をみて、飼育員さんは「ラウちゃんも母性が強くなったなあ」と感心したと言います。

上野でシャンシャン 誕生、和歌山パンダも全国的に有名に

画像は「毎日パンダ」さまよりお借りしました。
か、かわいい…

それまで、関西の人と一部のパンダ好きにしか知られていなかった良浜ですが、

2017年にやっと陽の目を見ました。

シャンシャン が誕生して、国内でパンダファンが激増したのです!

アドベンチャーワールドと違い、上野動物園のパンダ事情は連日全国ニュースになります。

確かに、29年ぶりに上野で赤ちゃんが産まれてスクスク育つのはめでたい! それにシャンシャン は可愛い!!

ただ、シャンシャン 報道が加熱したことに、和歌山県・仁坂知事はブチギレました。

上野のシャンシャン しか世の中にないのか…というぐらいの、浮かれようっていうかね」

「最後に『和歌山にもあるんですけどね』と、一言ぐらい入れてくれたらええのにと思いますが…」

『和歌山県』公式ウェブサイト

たしかに不公平ですよね。しかし。シャンシャン をきっかけにパンダに多くの人がパンダに興味をもちました。

上野は抽選や2時間待ちで一瞬しか見れないんでしょ? 
和歌山は抽選なしでずっと貼り付いていられるよ!

入場者数がグーンと上がり、すでに8頭も育て上げていた母パンダ良浜のことも、やっと全国的な知名度を得ました。

9頭目の彩浜誕生 立派に育てる

さらに、シャンシャン ブームも冷めやらぬ2018年、

また永明と繁殖行動を行い(永明さんは飼育下で繁殖した年齢の記録を更新! 元気すぎる!)

双子の赤ちゃんが誕生しました。

しかし、片方はわずか30gで死産、もう片方の子は生きているものの、わずか75g、

毛が少なく、血色も悪く、自力で母乳も飲めなかったため、誰もが心配しました。

当時のアドベンチャーワールドは、お祝いムードがなかったようです。

しかし、小さく産まれた赤ちゃんのことを良浜は懸命に子育て。

もう私はベテランママなのよ! 
意地でも育ててあげるわよ!!

甲斐甲斐しく、母乳を飲ませ、愛情たっぷりに接します。

そして、赤ちゃんはスクスク育ち、彩浜(さいひん)という名前がつけられました!

飼育員によると良浜は、子供を産むごとに子供への執着が強くなっていくそう。

https://www.youtube.com/watch?v=IDF2JFoP9kg

2019年、彩浜は1歳の誕生日を迎えた後、独り立ちしました。

色々な映像をみていると…彩浜ちゃんより、ママの良浜の方がずっと、未練があって寂しそう!

子育てが一段落してもまだまだ元気

彩浜が独り立ちした後、良浜はゆっくり…どころか、相変わらずの元気で活発な姿を見せているそう。

でもそろそろ20歳、人間でいえば還暦間近なんですよね!

しかし、還暦間近とは思えないパワフルっぷりで、

2020年6月15日。還暦間近の良浜は、27歳(人間では84歳)の永明と、自然交配をしました!

ちょっと! 2匹とも元気すぎでしょ!
特に永明じいさん!

もし妊娠していれば、9月ごろに赤ちゃんが期待でき…

追記 11/22に女の子「楓浜」出産!

ご存知の方も多いと思いますが。

良浜さん、11/22に10番目の赤ちゃんを出産しました!

その名も「楓浜(ふうひん)」!

ら、良浜さんすげーーー!!
あの梅梅母さんをも抜く、ダントツで日本一の子沢山パンダママです!

そして永明さんは28才、人間でいえば84才という高齢でまた繁殖! 記録更新4回目です。恐ろしや〜

アドベンチャーワールド パンダファミリー特設サイト

最初はオスだと発表されていましたが、1ヶ月目になってメスと判明。

今いる子供もみんな女の子ばっかりだから、わちゃわちゃ姉妹度がアップしますね!

楓浜ちゃんの成長も楽しみですね!!

最後に 子育てが大好きな良浜!

「毎日パンダ」さま

私が良浜の人生? パン生?をみて思うのが、

本当に育児が大好きなんだな! ということ。

母の梅梅さんのような、神がかった育児テクニックはなく、むしろ最初は下手だったそうですが、

一人目の育児がうまくいかないなんて、人間でも当たり前ですよね!

それに、良浜は活発な子供達といる時、全力で遊びます!

本気で遊んで関わってくれるから、子供ものびのび育つんでしょうね。

さて。日本で生まれてこれだけ沢山子供を産んでいながら、

良浜ちゃんはいつも、日本のパンダ界の脇役だった気がします。

産まれても報道されないし、赤ちゃん産んだら可愛い赤ちゃんが主役になるし、

そうでなくても上野の扱いが露骨に大きいことは、ちょっと引っかかります。

しかし、白浜で生まれて他の土を一度も踏むことなく、

産まれた時すでに継父が許嫁になるという、人間なら「ざけんなよエロジジイ!」となりかねない運命を素直に受け入れ、

粛々と子供を増やしてパンダの繁殖に貢献した良浜。暴れん坊なようで

すごく健気で真面目で愛情深い、お母さんパンダなんです。

「毎日パンダ」さま

アドベンチャーワールドについて

「毎日パンダ」さま
本当に助かります。ありがとうございます。

そんな良浜をはじめとする6頭のパンダに会えるアドベンチャーワールド、

場所は和歌山県の白浜、最近「ワーケーション」で話題のリゾート地です!

>>公式サイトはこちら

宣伝料、アフィリエイト料はもらってませんよ! 貰えるものならもらいたい

主なアクセス手段はJALの南紀白浜空港まで行くか、京都・大阪からはバス、パンダくろしお特急などが出ているそうです。詳しくはこちら。

コロナ禍で、観光産業の人はみんな困っています。

地方を元気にするためにも、せっかくのチャンス、

ぜひ、Go Toキャンペーンで来てね〜〜〜!!

最後まで読んでくださってありがとうございましたー!
Go To 行ってらっ

GO TO中止になったしーーー!

感染症対策を十分にした上で来てね〜〜!

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